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地価、昨年秋にピークアウト【市況レポート】

2019.08.20

2007年9月の新景観政策施行による規制強化がもたらした新築マンション市場の縮小は、その後、マンション価格、地価を上昇させてきましたが、昨年秋にピークアウトしたと考えられます。

 私は中古マンション価格について、2014年には上昇傾向に変化か、と解説しました。それは価格上昇が2008年からはじまり5年以上になっているからでした。しかしながら、インバウンドブームによる京都の再評価が起こり、都心や東山などの景観地域の地価を上昇させたため、地価やマンション価格は新たな水準へ移行しました。ホテル用地の高騰には目を見張るものがありました。

それも、2018年前半までで一段落の様相です。さて、このような地価のピークアウトを「バブルの崩壊の始まり」と指摘する向きが少なくありません。しかし、この1年ほどの市況を見る限り、横ばい状態が続いており「調整局面」というべき状況です。なぜなら市況は基本的には「品薄」感が継続し、需給関係はタイトのまま推移しています。強気の価格設定が調整されていく状況です。

都心などの希少物件は「売り手市場」、周辺の不動産は指値のききやすい「買い手市場」、という二極化が当面の市況と考えられます。

市況レポート2019年8月20日

天野博

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